2019.08.09
京都〈柿渋×型染〉体験(2019年・夏)
染色や織物等、京都の歴史ある伝統工芸に直接触れられる機会を以前より伺っていましたが、今夏、創業1733年(享保18年)という歴史ある 田中直染料店 にて〈柿渋×型染〉の講習を受けることができました。
この日は麻生平を使ったテーブルセンターとハガキの型染という1日コースで、専門の職人さんによる手づくりの型紙を選ぶところから午前の部がスタート。続いて型への糊置き→地入れ(豆汁液)と説明を受けながら作業を進めていきました。黒い型紙の上から糊を均一に置いていく工程が実際やってみると難しく、へらの角度や力の入れ加減に四苦八苦。このあと地入れという豆汁液を刷毛で塗る作業をして乾燥させ、下準備完了となりました。
午後からは柿渋液に染料を加えたもので麻布(生平)と楮紙ハガキに着色という工程ですが、色の組み合わせや重ね方をなかなか決められず、焦りながらもただ無心に手を動かしていきました。柿渋固着剤を全体に塗り乾燥させたものを水洗いして完成となりますが、塗り分けた箇所が心配でしたので、柄がくっきり浮き出てきた瞬間は本当にホッとしました。
色むら等の反省点が多々ありでしたが、多様な工程において一つ一つの作業を丁寧に進めていくことの大切さを学べた貴重な体験となりました。
自然の材料を用いた染色の世界は魅力的で奥深く、長い歴史の中で生み出されてきた様々な色の表現方法をもっと学んでみたいと感じた1日でした。